Jeannetteジャネット

1898年にボトル生産会社として創業されたグラスカンパニーで、1920年代に高い生産力と機械化された工場でカラーガラス製品の大手となりました。ピンクやグリーンなどのカラーガラス生産を機械化した最初の会社で、低コストの大量生産を得意とし、大恐慌に苦しむ人々に安価なガラス製品を提供しました。ライバルのマッキー社に負けじとラインナップを揃え、豊富なカラーバリエーションでシリーズを展開、マッキー社がカラーのミルクガラスを市場に投入すると、ジャネット社も1932年に同じくミルクガラスの製造を始めました。ちなみに、「ジェダイ(Jadite)」という名称はジャネット社が初めて使ったとされ、他社はその人気を借り、「Jad-ite」や 「Jade-ite」と微妙に名前を変えて使用しました。1940年代半ばまでジェダイのキッチンウェアを作り続け、他にも1936年に生産が始まりブルーカラーで人気を博したデルファイトシリーズが存在します。1961年、ジャネット社はサッチャーグラスマニュファクチュアリングカンパニーのマッキー部門を受け継ぎました。(下記、マッキー・グラス・カンパニー参照)以降マッキーの名は消滅し、工場が閉鎖される1983年まで、ジャネット社傘下でグラスベイク・ブランドの製造が続けられました。

Mckeeマッキー

1853年、マッキーの前身となるマッキー&ブラザーズ・ グラスワークスが、クリスタルガラス製造会社としてペンシ ルバニア州ピッツバーグで産声を上げました。高品質のガラ ス事業は順調に進み、約600人の従業員を抱えるまでに成 長した同社は、1888年には当時大規模な天然ガスが発 見されたウェストモアランド郡に土地を購入。町の名前を創 業者の妻ジャネット・マッキーにちなんでジャネットと名付 けるなど、当時の勢いが伺えるエピソードが残っています。そ の後1908年にマッキーグラスカンパニーとなった同社は、 1920年代後期のオパールガラス製造やジェードカラーの グラスウェアの導入で基盤を作り、最初に大規模なキッチン・ ディナーウェアを世に広めました。クリアガラスでキッチン ラインを成功させただけでなく、ミルクガラスを初めて製造 した功績は大きく、多くのコレクターに喜ばれる要因となっ ています。  マッキーのジェードカラーは黄緑色をした独特の色味と味 わいがあり、多くの製品で小さなサークルの中に”McK” と刻印されています。1931年には、ジェードカラーでは 初めてのディナーウエアシリーズである「ローレル」も製造さ れ、販売されたミルクガラス製品のカラーは、フレンチアイ ボリー、セビル・イエロー、プードゥレ・ブルー、オパールホワ イト、スコキー・グリーンなど多様なラインナップが存在し ました。 1951年サッチャーグラスマニュファクチュアリングカンパニーによって買収され、 部門として存続したもののマッキー社としての歴史を閉じました。 その後、マッキー部門はジャネット社へ売却されることになります。